桝塚大辞典

『たまり(みそたまり)』とは?

本溜

テレビでも紹介された、希少な調味料の『みそたまり(みそだまり)』とはどんな液体なのかご紹介。



12トンの豆みそから約0.03%(30~40L)だけの副産物

大桶で豆味噌を仕込んだ際、重石を乗せ圧力をかけていると少しずつ味噌の旨みがギュッと凝縮されたトロトロの液体が表面に出てきます。

私たちはこの味噌の上に溜まる液体を昔から「みそたまり(みそだまり)」と呼んできました。一般的な醤油やたまり醤油と違い、あくまで味噌を造ることが私たちのゴールとする中、表面に少しだけこの液体が出る状態は桶の中で水分も均一になっており、いいお味噌を生むため、育てるために出る副産物のようなものです。

少量しか取れなかったので、昔々は働く蔵人たちで分けて食べていた蔵人たちだけが知っている蔵人専用の調味料でした。

みそたまり

みそだまり



一般的な醤油の約2~3倍も含まれる全窒素分(旨み成分)

味や見た目が似ている一般的な醤油(うすくち、濃口醤油)に比べて旨み成分である全窒素分の含有量は、一般的な醤油の「約3倍」もあり非常に濃厚な旨みを持っています。
*似ているたまり醤油の窒素分の規格は1.6~3.0ですが、みそたまりは少し薄めた状態でも規格を越える3.4になります

またその一方、長期熟成で塩カドも丸く豆味噌のような複雑な味わいと優しさの余韻を長く感じることができる味わいです。

醤油の中にも「たまり醤油」と呼ばれる、大豆と塩(少量の小麦はOK)で作られた醤油もあります。

こちらも濃厚さなど似ている点も多いですが、搾って生まれる「たまり醤油」と重石の圧力で滲み出た「みそたまり」とは、やはり大きな違いがあります。
*表現はアレですが、原液は重油のようにトロトロしてます

たまり(みそたまり)比較



役割や加工によって生まれる商品の違い

弊社ではこの「みそたまり(みそだまり)」を大きく3つの加工度合や状態で別商品として分けています。


・本溜(みそたまり)

→みそたまりの原液を少し薄め、ご家庭でもみそたまりの味わいを楽しんでいただけるように仕上げた商品
*まだトロトロ感は残っており、お肉にソース代わりにちょっとつけたり最高です


・たまり醤油

→ご家庭でも日頃の醤油のようにお使いいただけるよう、トロトロ感はあまり無く、煮物・刺身・汁物などに一般的な「たまり醤油」のように使えるよう仕上げた商品


・とろたまり

→みそたまりに手や加工を一切入れていない状態のたまり。非常にトロってしており、煮詰めたソースのような重厚なもの。量も限られており自社の商品に使用と一部専門店に出荷しているのみ。一般販売は現状ありません。

*とろたまりを使用している商品「たまりアーモンド」たまりあられ」があります



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